喜三久先生講習会終わる





 二月二十四日、堅田喜三久先生のお囃子講習を受講いたしました。
 喜三久先生のご講義を初めて拝聴しましたのは二十年ほど前の夏期講習でしたが、そのときに伺った「囃子方にとって大事なことは”キッカケと見計らい”」というお言葉が今でも印象に残っています。
 今回も、囃子の手付や三味線を弾くとき注意する間など場面ごとにご説明いただき、また名人演奏者の裏話も交えながら楽しいお話でご講義はあっという間でした。
 中でも「『犬神』は化け物の曲だから、ヒカエ・打切が入っていたはず」というお話は興味深く拝聴しました。
 手付の意味を考えること、それを感じて曲の世界を理解することはきっと演奏するときに自然と醸し出され、それがお客様の胸を打つ演奏につながるのだとしみじみ感じました。
 ほかにも、三番叟の各流儀の拍数が違うこと、能楽らしさを濃く残している流儀と合わせる際のことなど、日頃感じていた疑問が「なるほど!」とスカッと解決し、なんだか目の前が明るくなった気がいたしました。
 ご講義がおわって、ご自身の手付をお見せになりながら先生方にお話しになっているのが漏れ聞こえました。
「僕の楽譜見にくいでしょ?楽譜ってのは見易くちゃだめなの。見てわかると覚えないから。」
 つい吹き出してしまいましたが、大きく頷いてしまう一言でした。手付をみながらも、”見計らい”ながら打つということなのですね。
貴重なお話を伺うことができ、楽しい二時間でした。本当にありがとうございました。

弥七比古

 
 




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