合同曲「ねずみ」講習会終わる





 今回の杵家講習会は、杵屋勝太郎先生を講師に迎え、来年九月の国立劇場で行われる家元先生の会での合同曲『ねずみ』を勉強いたしました。
 講習前日は、たいへんな強風でしたが、当日は、とてもいい天気にて、たくさんの先輩方がお集まりになり、なごやかに始まりました。
 この『ねずみ』という曲は、作詞者は不明。昔よりあった曲ですが、年月と共に三味線が伝承されずになくなってしまった部分を、四代目杵屋勝太郎師が付けたしし、作り直して出来上がった曲だそうです。
 勝太郎先生は「もっとじいさんから、いろいろなことを聞いておくのだった」と、お話くださいましたが、私にとっては、長唄の作曲者を直接知っていらっしゃるということが、とても驚きで、昔の音楽というイメージの長唄は、実はとても身近な音楽なのだ、ということに改めて気づかされました。
 この曲は、芝居がかるところ、義太夫的に唄うところなど色々な唄い方のある曲なので、お唄を細かく区切って難しいところは何度も繰り返し、わかりやすく教えてくださいました。また、ねずみの鳴き声、天井裏を走り回る音など、三味線の弾き方も面白い手がたくさんある曲で、とても勉強になりました。
 先生が、可愛いねずみの声を唄われると私も顔がほころび、足のしびれも我慢することができました。
 最後に家元先生と一緒に、唄の詞と三味線の手など、細かいところを確認していただきました。この時、段切れの流派の違いなど知らなかった点も教えていただき、私の勉強不足を実感しました。
 勝太郎先生の優しいお顔、透る声、忘れられない有意義な一日でした。

七平次

杵勝ならではの味

来年の「ねずみ」にかけて、たくさんの聴講者が集まりました。




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